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シ・ウタ・サンブン


雷雨
コンビニ店員
お迎え草
住人
子供
つながり
初まり
 コンビニ弁当
 笑い
 二つの目
 夜明けの海
 酔払った自分に
 日曜

雷雨

深夜
赤く光る東京の空
青白い稲妻の光

風が変わり
空からの雨粒
あたって弾けるとき、
忘れていた怒りを呼び起こす

天罰を与えてくれるのか?
思いつつも、
いそいそと家路に急ぐ

2001/7/17
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コンビニ店員


弁当を買って、暖めてもらった
ぼーっと待つ

そしたら、突然、店員が
「お釣渡しましたか?」
自分ももらったかどうかわからない
ふたりして、ちょっと沈黙する

なんか、ふっと気が抜けた
いいひとときだった

2000/8/15
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お迎え草


僕のボロアパートにはお迎え草が生えている
入り口の側に道路と塀の間から
肩らへんまで伸びて花を咲かせた
花が重いせいか、ちょっと斜めに傾いている
暗い夜道を帰ってくると、
入り口から誰かが覗いているようだ

コンクリートの隙間に、
どうしてか種が落っこちたのか?
今咲いている花の種が、
自分の生えている隙間に落っこちれば、
また来年も花を咲かせてくれるのかなぁ

どうか誰もお迎え草を抜かないで下さい

2000/8/15
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住人


僕は2階建てのアパートに住んでいる
僕はその1階に住んでいる
夜になり寝床に入り天井に顔を向ける

2階の住人の足音が聞える
ドタバタ聞える
ちょっとうるさく聞える

水の流れる音
物を引きずる音
もしかしたら飛び跳ねている音

突然もっと凄い音が駆け抜ける
天井の隅から隅へと一直線に
ダダダダダダ

それは2階の住人ではなく
2階と1階の間から聞える
2階と1階の間の住人である、ねずみである

夜になると、その2つの音がせわしなく聞える
交互に、または、一緒に
ドタバタ、ダダダダダダ

だんだん、2階の住人も
2階と1階の間のねずみも
同じに思えてくる


そんな感じで夜は更ける

2000/5/26
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子供


子供が前をとぼとぼと歩いている。
自分もとぼとぼと歩いているが、
歩幅が大きいから追い付いてしまう。

一歩一歩踏み出すたびに、子供に近づく。

子供が前をとぼとぼと歩いている。
自分もとぼとぼと歩いているが、
歩幅が大きいから追い超してしまう。

一歩一歩踏み出すたびに、子供から遠ざかる。

とぼとぼ、小さくなり、大きくなる。
とぼとぼ、若返り、年をとる。

2000/3/15
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つながり


自分とはつながっている物
遠い祖先から、つながっている物

人と名のつく時から、つながっている物
地上に生命と名のつく時から、つながっている物

地球の誕生から、つながっている物
宇宙の誕生から、つながっている物

何かの始まりと言える以前から、つながっている物
後にも先にも永遠に、つながっている物

絶えず変化して、つながっている物
絶えず変化する自分の一瞬の何かを伝えよう

まず、自分は何なのか?

2000/1/11
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初まり


初まった、初まった
初めての感覚

年明けには間に合わなかった、けど
ちょっと、遅れてしまった、けど

初まった、初まった
僕もうれしいよ

いつもの小道は広く
建物は低く
うるさい音は心地よく
もやは透明で
空は大きく、まあるく
見えた、見えたよ
初まったよ

2000/1/5
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コンビニ弁当


銭湯からの帰り道、コンビニ弁当買って帰る。
いつも、ちゃんと暖めてくれるはずなのに、
家について手に取ると、いつもより、冷たい。

なぜかな……

食べている時、気が付いた。
もう年の暮れだと、気が付いた。

そうか……

寒いんだ。
冷めてちゃうんだ。

1999/12/27
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笑い


笑っちまえ!
そうだ そうだ 笑っちまえ!
軽いものなど、重い笑いで吹っ飛ばせ!

笑いには、頭が下がります。

1999/12/26
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二つの目


僕は二つの目を持っている。
二つの目を酷使する。
でも、目を瞑ってしまえば、一本足のフラフラの案山子?
なんとか、左右に揺られても、バランスを保って立っている?

僕は二つの目だけを持っている。
二つの目だけを、酷使する。
でも、知りたいホントのことは、どちらの目に映る?
それとも、どちらにも、映らない?

二つの目の前には、道が見える。
後ろを向けば、また、道が見える。
遥かな空は仰ぐだけで、
今日もまた、前後の往来を繰り返す。

1999/12/26

瞑(つぶ)って 案山子(かかし)
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夜明けの海 (題 kaeru)


ただ、過ぎ行く
  静かに、静かに
ただ、今を
  探しに、探しに

僕は、目を閉じるだけ。
僕は、ただ、歌うだけ。

1999/11
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酔払った自分に


礪ぎ落とされた感性を知れ、と、
自分に云う

カツカツ歩く空虚さを知れ、と、
自分に云う

目を顰め、また見開く瞬間を知れ、と、
自分に云う

覚めるな! 覚めるな!
忘れるな! 忘れるな!
それを知れ

1999/12/21

礪(と)ぎ 顰(しか)め 覚(さ)める
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日曜


煙草を奥まで吸って
煙を吐く

缶コーヒ 一口飲んで
雲を見る

人 通り過ぎて
ふと、目が合う

煙草を奥まで吸って
煙を吐く

缶コーヒ 一口飲んで
雲を見る

雲は流れて
洗濯機は回る

1999/12/19
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last update 2001/7/17
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